表示されるデータのばらつきが大きい場合、またはデータが1つのグラフ内で指数関数的に変化すると予想される場合は、少なくとも1つの軸に対数スケーリングを使用すると見やすくなることがあります。対数軸では、軸方向の同じ長さは同じ変化率を表します。一方または両方の軸に対数スケーリングが使用されたグラフは、対数スケールグラフと呼ばれます。
対数スケーリングを使用すると、値どうしの物理的な間隔は、値そのものではなく、値の対数が基準になります。これは、極めて広い範囲に渡る数量をグラフ化する場合や、幾何学的または指数関数的な関係を表す必要がある場合に役立ちます。
変化が直接的な単位で計測される算術的グラフとは異なり、対数スケールグラフでは、変化が変化率によって表されます。たとえば、ドルの対数スケールグラフでは、1ドルから2ドルへの変化は 100 パーセントの変化なので、1ドルと2ドルの間隔は 50 ドルと 100 ドルの間隔と同じになります。算術的グラフでは、50 ドルから 100 ドルへの変化は 50 ドルの変化であるのに対して、他方は1ドルなので、軸の上では 50 ドルから 100 ドルの方がはるかに大きな間隔になります。
対数は、整数と浮動小数点値を含む任意の底を使って表すことができます。最もよく使用される対数は、次の2種類です。
常用対数 ? 底として 10 を使用します。したがって、log 100 = 2 です。
自然対数 ? 底として数学上の定数 e を使用します。
対数の底の値は、LogBase プロパティを使って指定できます。デフォルト値は、デフォルトの線形軸に対応する double.Nan です。自然対数は、底が e の対数です。底の値をゼロ以下にすると、対数スケーリングは数学的に意味を持たなくなります。
次の図に、X 軸と Y 軸の LogBase を常用対数の 10 に設定した場合の C1Chart を示します。
次の図に、X 軸の LogBase を e に設定し、Y 軸の LogBase を 10 に設定した場合の C1Chart を示します。
次の図に、X 軸の LogBase を e に設定し、Y 軸の LogBase を e に設定した場合の C1Chart を示します。
対数軸では、次のような基準にも従う必要があります。